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こじらせた初恋

第8章 君と僕にあるもの

二宮 side







そりゃ言えないよ。



自分が男好きだからって、男が自分の男友達好きなの、手放しで応援できないよな。



ニ「大野さん。顔上げて」



しゅんとした大野さんの肩を持って、こちらを向かせた。



ニ「大丈夫だよ。ほら、俺偏見ないでしょ?だから気にしてないよ。そりゃビックリしたけど。大野さんも相葉さんがいい人だから連絡取ってくれたんでしょ。大野さんが認めた人なら大丈夫だよ」



いったい俺の何を持っていいって言ってんのか全くわかんないけどね。




智「ありがとう。ニノ。相葉ちゃんいい人だからね」



やっと大野さんが微笑んだ。



安心して俺も微笑んだ。



智「俺に気遣わなくていいからね。ダメだったらダメでいいから。ただ、相葉ちゃんすごくいい人だから会うだけ会ってみてくれる?」



大野さんが必死に訴えた。



必死だな。笑



そんなに、俺に影響を与えてくれる人なのかな。




女の人から告白されることはあるけど、男の人に好かれたのは初めてだった。



驚きととまどいが入り混じるけど、嫌悪はなかった。



好かれる分には嬉しかった。



だってこんな俺だし。



俺みたいなやつ、何の価値もないけど。



智「それと、ニノの過去知ってるから。相葉ちゃん」



ニ「あ。そう、なんだ」



それはあっさり言うんだ、と思ったけど言わなかった。



ま、その話したのは、誰とも付き合わないことを伝えるためなんだろうけど。



それでも連絡してきたのはすごいな。




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