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こじらせた初恋

第2章 再会

智 side





だから諦められる。



人を好きになって無駄なこと。



好きな人は俺の恋人にはならないこと。







でも、好きな人の諦め方は分からなかった。



何度も諦めようと離れようとしてもダメだった。





高校で自覚した。



着替えや、夏の暑い時シャツもめくるたびに見える白い肌。



それにドギマギしてるなんて気づかなかったよね。 



翔「今日暑すぎじゃね?」



シャツをパタパタとさせるその手元を見ないようにする。



自然と空を仰ぐようになってた俺を不思議に思ってた。



昔から不自然に思ってたんだ。



この胸の高鳴りを。



ある1人に会うとおかしくなる。



男が好きだけどその人に会う時だけは違った。



それはいつからだなんて覚えてない。



生まれる前から隣に住んでる人。



毎日どちらかの家にいた。



くだらないこと言って笑い合った。



ゲームでケンカして口をきかなかったこともあった。



好きは、親友への気持ちなんてとうに超えていた。



ホントは女性に告白されたことだってあるんだ。



付き合っちゃおうと思ったけど、それでも1人の顔が頭から離れなかった。



彼を忘れることはできないと気付いた。







どうしてくれるの?



翔くん……



君が好きだよ



あふれそうな気持ちを毎日抑えるので大変だよ



でも



君を困らせたくない



だから言わない



言わないよ…



だから…



そばにいさせて……


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