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こじらせた初恋

第2章 再会

翔 side





智がおかしい。



そう思ったのは随分前からだった。




俺たちは親同士が仲良くお隣さんだった為、兄弟のように育った。


何をするにも一緒だった。


同じものを食べ、同じ場所に行った。


一緒に遊び、一緒に勉強した。



なにもかも知っている俺たちの間に隠し事なんてなにも無いと思っていた。



高校に入ってから智の様子は目に見えて変わって行った。



俺から話かけないと話さないし、全く目を合わせない。



高3の夏にふざけて抱きついたら、めちゃめちゃ怒ってた。



高校生になったんだしこんなことはやめよう、と。



そう言う智の目は真剣そのものだった。



それを言われてたから、智と俺の間に境界線ができたように思えた。



あんまり気にせず肩を触るのもためらわれた。



毎日俺か智の部屋、どちらかで過ごしていたが、それもだんだんと無くなっていった。



あまりに冷たい智の態度に1度聞いたことがある。



俺は何かしたのか、何かしたなら教えてほしい、直すから。



問い詰めても智は欲しい答えをくれなかった。



受験で勉強したいのだと、1人で静かに勉強したいのだと。



もちろん納得はしなかった。



今まで一緒に勉強してたのはなんだったのか。



俺の教え方が上手いって、智言ってくれたじゃないか。




が、智のあまりに冷たいピシャリとした態度に何も言えなくなった。




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