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こじらせた初恋

第10章 許された場所

翔 side







翔「でも泊まって悪かったな」



智「え?」



翔「泊まっちゃった後に言うけど泊まってよかったのか?ほら、あなたいつも早めに俺のこと追い返すじゃん」



智「追い返すだなんて…」



いつも早く帰されるから仕返しだ。



でもせっかく泊まれたのに記憶ないなんてもったいないな。



智「まぁ確かに。早く帰るようにさせてたかな。認めます。すいません」



智が素直に認めた。



この勢いでいじめちゃおーかな。



翔「俺もっと智と遊びたかったのに、智が追い出すから寂しかったよ」



口を尖らせてみる。



すると智がみるみる赤くなった。





え?




智「……だから、追い出してなんかいないって…」



ぼそぼそと小さな声で反発する。



智は耳まで真っ赤だ。





もしかして、智も俺のことを……





バカな。だってさっき平気でキスしたとか好きだって言われたとか言ってたし。





でもそれが智の予防線だったら…?







翔「昨日まで智のことばっかり考えてたからここに来ちゃったんだな」



続けてからかうと赤くなったまま困っているようだ。




智「…やめてよ。…何て言ったらいいかわからないよ…」



なんとも思ってませんよっていうのを俺にアピールしてたら?



だから平気な風を装って俺に話したとか?



そうしないと気持ちのやり場が無いんじゃないのか?








それなら…



それなら俺は遠慮しないよ。



俺はあなたから離れない。



あなたを俺のものにする。







ねぇ、智。



お前も俺のことが好きなの…?



俺と同じ気持ちなの…?







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