テキストサイズ

世界で1番好きな人

第7章 春合宿

合宿2日目

今日はレギュラーだけで1日練習することになった。かなりきつい練習だが、これを耐え切ったらあとは大会に向け調整していくだけなので踏ん張り所でもあった。

「おらおらぁ!もっと集中しろぉ!!」

飯尾さんはやけに気合いが入っていた。
大会直前になるとやる気出るのは当たり前だが、なんだか今回の飯尾さんは特別なものを感じた。


僕も頑張らないとと思っていたのだが、前から少し痛めていた足首がこの2日目の練習で悪化してしまった。これ以上酷使しては試合に出れないかもしれなかったので2日目の練習は途中で抜けることになった。



ーその夜


「しょうた、今日の練習ちゃんと気合い入れてたか?」

「はい、でも足がちょっと痛すぎて、、」

「テニスはな、メンタルスポーツなんや。体壊してる、やる気おこらん、そんな理由で練習入るやつはレギュラーにはいらん。足怪我してもチームのためにやれることはもっとあったはずや。途中で抜けて座ってるだけやったやろ?今回初めてレギュラー入ったから多めに見るけど、ちゃんと肝に銘じとけよ。」

「はい。すいません。」

いつになく真面目な飯尾さんに少し戸惑った。やはり今回の大会は何か違うものを飯尾さんから感じた。なんだろう、この胸騒ぎは、、





明日は合宿最終日のため、早めにベッドに入ろうした。


部屋の前でなつみさんが待っていた。

「あ、しょうた。足大丈夫?」

「おつかれさまです。結構痛いですけど、まあなんとか。」

「わたし痛み止めもってるけどあげよっか?」


なつみさんは小さな袋から薬を探して僕に渡してくれた。やけにたくさん薬の入っている袋だった。


「すいません、なんか、めっちゃよくしてくれて・・・」

「しょうた、わたしね、実は彼氏と別れてん。」

「え、」

「でね、飯尾さんに今日告白されちゃって、、、」

「返事したんてすか?」

「ううん、大会で優勝したら付き合ってほしいってゆわれて。迷ってる。しょうたはさ、わたしに彼氏できたらどう思う?」

「なんで僕にそんなこと聞くんですか。」

「・・・・いや、、聞いてみただけ。」

飯尾さんが気持ちを伝えた。
僕にとって大先輩でありいつもお世話になっている先輩が、、、










「・ょうた、、あいしてる」

夢で会う君は、、誰??


ストーリーメニュー

TOPTOPへ