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世界で1番好きな人

第13章 愛する人

ミカと別れた次の日
心にぽっかり穴が空いたようなきもちになり、ゆうまが少し気を使って話かけてくれた。

「今日どうしたんや?えらい物騒な顔してるで!ミカとケンカでもしたか?😜」

「ゆうま、、、ミカと別れた。」

「そかそか、やっぱりケンカか、、え?どゅえー!!?別れた!??」

ゆうまの声が教室に響き渡る。

「それお前、え、なんで?しょうたがいつも家でゴロゴロしてんのに愛想尽かされたんか?」

「ちがう。おれ好きな人できてしまって、、」

「え、それってもしかして、、」

「なつみさん。」

「はぁーーー。なんか嫌な予感してたんよなー。なつみさんは飯尾さんと別れたし、しょうたもその話聞いた時変な顔してたし。」

「すまん。」

「なんでおれに謝るねん!ミカちゃんと納得してくれたん?」

「いや、ほとんど何も言わずに帰っていった。」

「お前の前で泣きたくなかったんやろうな。ミカは明るく見えて実はすごく繊細やもんな。」

「うん、、でもおれ、」

「おれは何があってもお前の味方や!1番の連れやからな!😜」

「ゆうま、、」

「思いっきり好きな人にぶつかってこい!」

「…うん!!!」


ミカ、ほんとごめんな。


ゆうま、ありがとう。
こんな俺の味方でいてくれてありがとう。





ー現在
「今度の週末どっかいこーよー。ねーしょーたー。」

「えー、来週学会あるからなぁ、、それの準備ー、、まいっか!😜笑」

「うんうん!😀
ユニバいかへん?」

「ユニバね!ありやなー。じゃあ今週の土曜日、ん、、いや水曜日授業が………」







ー6年前の夏
ゆうまに励まされた僕はまっさきになつみさんの元へと向かった。

「家おるかな…」

ピンポーン…


出かけてるのか。

帰ろうとしたその時
1人のおばさんが声をかけてきた。
やけにやせこけていて
小さな巾着を持っていた。

「あんた、なつこになんかようか?」

「え、いや少しお話ししたかっただけです、、」

「ふーーん。なつこが前ゆうてた彼氏ではなさそうやな。ビッグベイビーとかゆう。全然背もちっこいし、頼りなさそやし、、、」

そのおばさんがぶつぶつ言っている隙をみて、その場を一旦離れた。




「あ!しょうた!」


あなたの声が
大好きでたまらない
あなたの声がすぐ後ろから聞こえた。





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