うちの社長が酷すぎる!
第5章 きみの瞳に
運ばれてきたご飯も食べ終わり、最後にワインがきた。
濃い紫色で、夜景の光が当たり幻想的に艷めく。
「あ、あ、なんか面白い事言ってくださいよ、ヒカルさん!」
「はぁ?唐突だな……ーそうだな」
こんなんはどうだ?、と悪戯そうに笑うヒカルさんの唇から紡ぎ出される言葉に耳を傾ける。
「ーこの夜景と、お前の瞳に」
「「ー乾杯」」
チン、と音を立ててグラスを合わせる。
ちょっと恥ずかしくて、ワインをちびちびと飲む。
「そ、それって普通好きな人とするものじゃないんですかー?」
「………あぁ、そうだな。だから、そうだよ」
「____え?」
ヒカルさんは、ワインのグラスをテーブルに置いた。