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うちの社長が酷すぎる!

第6章 突然の再会


「ゆ…雄飛、どうしてここに……」
「いちゃいけねーのか…ってか、今そこ問題じゃない。……そいつ、だれ。なに、してんの」

心臓が、今までにないくらい激しく鳴ってる。
ーどうしよう。
悪いことをしてたわけじゃないけど、最悪のタイミング。ヒカルに、なんて言えばいいの!?

「……あー、彼が…稀乃の彼氏?」
「…そうだけど。おまえ、誰だよ。返答によってはこの場で殴る」
「へーぇ…多分俺の方が強いぞ?やってみるか」

今にも殴り合いし出しそうなふたりに、騒がしい人混みは気づかない。

「ちょ、やめー……」
「…なーんてな。俺が浮気相手だったら、そーしてたけど。」

ヒカルは急に一歩後ろに下がって、わたしを前に押し出した。

「生憎、俺は浮気相手じゃないんでね。こいつが住んでるマンションの管理人。今会ったから、一緒に帰ろうと思って。…なんか文句あるか?」

……8割がた嘘の説明。雄飛はしばらく黙ったあとに、わたしを見た。
無言で肯定しておく。と、雄飛は安心したように肩の力を抜いた。

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