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うちの社長が酷すぎる!

第7章 環境の変化


オフィスに入ると、社員は皆お昼休憩を終えて仕事に戻っていた。
パソコンと向き合い、けれども人とのコミュニケーションもしていかなければいけない。
大変な仕事だからこそ、こうやって差し入れて少しでも癒せるようにしたい。

「どうぞ」

各机を回ってひとりひとりにコーヒーカップを置いていく。
湯気がほんわりたつ、ひとりひとりの好みに合わせたコーヒー。
杜山さんのところに行くと、「優しい気遣いありがとう」という言葉と共に笑顔をもらった。

その言葉が嬉しくて、顔が緩む。
誠也は配り終えるとそそくさと自分のところに戻って知らん顔を決めていた。
口パクで、「ありがとう」と伝えたけど、頷くだけだった。

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