うちの社長が酷すぎる!
第9章 波乱
「……宝条社長とラブホテルに入ったのは、事実なんです」
わたしがそう言うと、杜山さんは肩を震わせたが
ほほ笑みを浮かべた。
「……そうなんだ。うん。社長かっこいいもんね」
「……違います、そうじゃなくて!…仕事でなんです!」
杜山さんが固まる。笑顔のまま。
「………………しご、と?、」
「…………仕事、です」
固まった杜山さんが、力の抜けたようにその場にへたりこんだ。
「えぇっちょ、え!?」
急な出来事に思わずわたしも杜山さんの横にしゃがみこむ。どうしたんですか、と声をかけようと顔をのぞき込んだ。
「………も、もおぉぉぉ!」
顔を真っ赤にした杜山さんが叫んだ。
「………最初からそう言ってよもーっ!」