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うちの社長が酷すぎる!

第2章 新しい会社で

あー…
最初は文句言ってやるとか言ってたけどそんな勇気ない…絶対怖い……

「し……失礼致します…」
中に入り、後ろ手に扉をしめる。
息を吸って前を見ると、社長椅子に座る人影……

「…あ」

急に声を発されて、「ひえええええぇ」と悲鳴をあげる。

「今日からか…忘れてた」
人影が立ち上がり、暗かった部屋に照明がつく。

息が止まった。
180cmはありそうな高身長に、引き締まった身体。髪はかきあげたように左側だけ固められ、黒い眼鏡のイケメン…!

「俺が…社長の宝条陽人だ。」
手を差し出され、握手を求められる。

「今日からよろしく頼む…橘稀乃。」
「はっ…はい!」
握った手はとても冷たくて、一瞬ビクッとしたくらい…。


カチャン
音がした。

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