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うちの社長が酷すぎる!

第2章 新しい会社で

「よォ、期待の新人橘稀乃」

…あぁ、
「…宝条社長……………」
ゆっくり振り向くと、悪魔の笑みを浮かべる宝条社長。
「お疲れ様です、社長」
杜山さんが何事も無いように宝条社長に頭を下げる。
それを受けて「ん、」とだけ返す宝条社長…
感じ悪っ

「ちょっとこいつ借りていいかな?」
あー死にそう
「あ、はい。」
杜山さん助けて!!
必死にアイコンタクトを送ると、杜山さんはグッドラックと言った。…酷い

「えーと……名前なんだっけお前」
「え?橘稀乃ですけど!?」
「お前じゃねーよ、そこのお前」
杜山さんのことだ。
杜山さんは「あ……っと杜山チカです」と言った。

…私より先にいるのに、名前覚えてないの…?

杜山さんは傷ついたような顔をして私を見送る。

それを見て猛烈に腹が立ったまま、私は宝条社長に手を引かれて歩き続けた。

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