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うちの社長が酷すぎる!

第3章 初めての。

「あ、おはよ〜」
「げ……おはようございます…」

朝1で会ったのは…宝条社長。
なんでフロアにいるの…?

「あの…なんでフロアに、」
「んー…稀乃に会いたくて」

にこっと微笑まれても…嬉しくないし。
出会い頭に口説かれた相手だもん…どんなにかっこよくたって私には雄飛がいるし。

「そういうのいいので。私じゃない人を当たってください!」
「えー…連れないなあ…可愛げ無いよ?」
「可愛げなくて結構です!!」

きっぱりと目を見て伝えると、宝条社長は驚いたように目を丸くした。

「…彼氏にでも相談した?なんか前より厳しくフラれた気がするんだけど」
「はい。」

そう、私は雄飛のものだから。

宝条社長はつまらなそうに「へぇ」と言って私に背を向けて歩き出した。

………私は悪くない。
悪いのは彼氏持ちって知って口説いてきたあなたでしょ。

そう心の中で吐き捨てて、私も宝条社長に背を向けて歩き出した。

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