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うちの社長が酷すぎる!

第4章 知ってしまった


冷蔵庫の中を見ると大体のものは揃ってる。
なんでも作れちゃいそうな…と思いながらメニューをあれこれ考える。
お米は炊いてある。カレーが頭に思い浮かんだ。

「ーよし。」

一声出して、じゃがいもや人参や玉ねぎを洗って剥いたり切ったり。 

「…へぇ、手際いいんだな」
「まぁ…。手伝ったりしてきたので」

幼い頃からずっとそうだった。なにかしら手伝って自分のモノにするのが好きだったから。

「お鍋どこにありますかー?」
「鍋?鍋ならそこの棚だ」
「包丁はどこですかー?」
「シンクの下のところの引き戸んとこ」

手伝う気配もなにもない。本当にただ見ているだけみたいだ。

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