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今夜も君をオカズにする

第4章 心の残弾

週をまたいだ火曜日に

僕はいつもの場所に呼び出された

人気のない無人駅を超えて

奥村あずさに会いに行く

黄ばんだ黄色の蛍光灯の下

彼女の空間へ足を踏み入れる

今日の彼女は

便座のフタを下げて

それを椅子にして小説を読んでいた

「先輩…ここでも本、読むんですね」

いつもはほとんど無口な

していること以外に会話がない空間だけれど

今日はなぜか声が出た

その発言を頭に大きな”?”マークを浮かべたように

ぼうっと僕を見る

「大丈夫、ここは定期的にきれいにしてるから」

やっぱり少し、ズレた回答

「あまり使われてないし、ね…」

そういって彼女は目線を持っている本に落とす

そのまま、沈黙

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