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今夜も君をオカズにする

第1章 文芸部

部室の鍵を閉めてそれを教務に戻すと

夜がもうすぐそこに近づいていた

春も終わりだけれどまだ少し肌寒い学校の帰り道

ゆっくりと足取りを

人のいないほうへと向けていく

学校から歩いて20分の所に

無人駅がある

僕はそこへと歩みを進める

ほとんどの学生が学校からほど近い大きな駅へと行く

僕が行くのはその反対方向

急行も止まらない

普通列車はもっと来ない

忘れ去られたような古びた駅

蛍光灯がぼんやりとした黄色が混じった光で駅を照らして

その中に僕は入っていく

古いコンクリートの駅

ごぉっと風を孕んだ音がして

頭の上をゴンゴンと列車が通過していく

次の列車が来るのは45分後

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