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僕らの歪な経験値

第3章 中る

翔 side







ある日の放課後。



大野と2人で作業していた。



二宮が来るようになるまで来なくていい、と言っていたのだが。



セフレ(悲しいがセフレ)になってから自ら手伝ってくれるようになった。





その日は、なぜだか2人共没頭してしまい、気付けば夕方の遅い時間になってた。



智「櫻井くん。見て。きれい!」



大野が見ている方向の顔を向けると、とてもきれいな夕日があった。



2人して窓際に行き、太陽が沈むまで見ていた。



翔「あなたの方がきれいだよ。つって」



智「いやいやあなたの方がきれいよ!」



翔「はは」



智「へへへ」



笑う大野が愛おしい。



俺は大野を引き寄せてキスをした。



智「学校だよ」



翔「そうだな」



またキスをした。



智「櫻井くんち行こうか?」



翔「いや、いいよ。しばらくこのままで」



大野を抱きしめて、太陽が沈んだビルを見ていた。



人の温もりを感じながら。



このまま時が止まればいいのに。



そう強く願った。









もう、認めるよ。


大野。


 

あなたが好きだ。







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