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僕らの歪な経験値

第5章 稽える

智 side







順を追って説明してニノがうんうんと聞いてくれてた。



相手の誰とは言えないけど。





ニ「外で会ったことないならデートとか行けば?」



智「俺の家とかは?」



ニ「うーん。あんまり意味ないんじゃない?気分転換にはなると思うけど」



智「気分転換になるし、家に呼んでもいいかな」



ニ「家に呼びたいんじゃないか!」



ニノに話してるとだんだん冷静になってきて。



そういや、いつも櫻井くんちだな。俺んちに来たことないな、とか気付いて。



俺の家に呼びたい!って気持ちがムクムクと芽生えてきたんだ。










この前、植物図鑑を見て思いついたんだ。



四つ葉のクローバーをあげようって。



それで告白しようって。



櫻井くんがセフレがいいならそれでもいい。



俺の気持ち伝えたいって。













智「…失敗しました」



ニ「あら、残念。緊張しちゃった?」



智「いや。向こうが盛り上がっちゃって。結局エッチする方向に…」



ニ「その子、えらい積極的だな!」



ニノは鼻息荒く興奮してた。







失敗した。



四つ葉のクローバーを渡すつもりが間に合わなくて。



折り紙にして渡した。



花言葉を言って、告白。



のつもりだったけど。



櫻井くんは嬉しかったのか、折り紙を渡したら興奮しちゃって、結局エッチな方向に…。



言えなかった。







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