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僕らの歪な経験値

第1章 入学する

翔 side







俺はこの状態を打破するために、クソ分かりきったアドバイスしたクソ担任に相談に行った。



相談と見せかけて、あなたが勝手に決めたクラス委員の責任を取って今の状況なんとかしろよ、と言うために。









「うーーーん。そうだなぁ。誰か手伝ってくれる奴いないかなぁ」



担任は呑気に考えてるフリしながら頭を掻いていた。



翔「俺1人じゃ無理です。でもみんな忙しそうだし」



泣きだしそうな声を出し、情けない顔をした。



もちろんフリだけど。



すると担任は慌てて。



「誰かいないかな。そういや…」



名簿を見だした。



「二宮はどうだ?」



翔「二宮…」



確か雅紀がかわいいと言ってた男。



「二宮は変わりもんだけど、頭はいいんだ。お前、頭が良い奴がいいだろ?」



担任がニヤリと笑った。



俺の気持ちを見てとったのか。



大人を舐めてたな。



「ウソ泣きは通用しねぇよ」



担任がニヤニヤしている。



翔「ふん。二宮が使えなかったらまた来るからな!」



俺は担任が見ていた成績表をバっと取った。



確かに二宮は俺に次いで成績がいい。



「たぶん、大丈夫だと思うがね…」



悪い顔で俺の手から成績表を奪い返した。







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