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僕らの歪な経験値

第8章 変わる

和也 side







その後すぐに櫻井王子が来たからまたアホは玄関に迎えに行った。



また少しドキドキしている。



いや、かなりドキドキしている。



さっき言いかけた続きはなんだったのか。



俺は平静を装いながらその辺に大量のマンガの一冊を取り出し読み始めた。






アホが金持ちってのは意外だったな。



櫻井王子は見るからに金持ちって感じだけど。



そういや。



最近大野さんと櫻井王子一緒に帰ってるな。



和「ねえねえ」



智「ん?」



大野さんはアホに出されたジュースをさっさと飲み干してその氷をガシガシとストローで潰してる。



和「櫻井くんち行ったことある?広い?」



すると氷をガシガシしていた大野さんの手がピタッと止まった。



智「うーーーーーん……うん。大きい家だったけど、部屋はこんなに広くなかったかな…」



それ以上、何も聞くなと言わんばかりに再び氷をガシガシし始めた。



さっきより強い力で。






ケンカ中?



2人とも、そんなに怒るタイプには見えなかったけど。



ただ単に、櫻井王子の家ってここと同じくらい広いのか気になっただけなんだけどな。









智「ねえ、ニノ」



ニ「んー?」



マジでアホと櫻井王子が来ないのでマンガをガン読みしてた。



だからめちゃくちゃ気を抜いてた。



そこにあるオレンジジュースを飲みながら大野さんが続きを言うのを待ってた。










智「キスしていい?」







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