テキストサイズ

僕らの歪な経験値

第8章 変わる

和也 side







和「彼女ほしいな〜」



雅「今関係なくね?さっきの話はどうなったんだよ」



和「大野さんも彼女?彼氏なのかこの場合。どっちになるんだろ。2人の立ち位置によるのか」



雅「意味わかんないんだけど」



和「大野さんに彼ができたんなら一気に寂しくなっちゃったなー。俺も彼女作ろうかな」



適当な会話で適当に乗り切ろうと思ったけど、なかなかどうして難しいな。






雅「普段遊んでないくせに」



和「お!俺に詳しいね!さすが………」



さすが…。



確かに大野さんとは学校ではベッタリってくらい一緒にいるし放課後も遊んだりするけど、休みに待ち合わせしてまで会ったことはない。



でも。



さすが…の後が出てこない。



さすが俺のこと詳しい人!



さすが俺のこと見てる人!



さすが俺のことを………。









その続きを辿っては打ち消して、なぞっては違う違うと考え直す。



俺とアホの関係ってなんなんだろう。



電車友だち!



友達の恋人の親友?



シンプルに友だち?







でもなんか最近、このアホの俺を見る目がどんどん変わってってる気がするんだ…



友だちの枠をとっくに超えてる、そんな気がする。






あのね。



アホがベッドで横になってるでしょ。



そんで俺はというと、床に座ってそのベッドにもたれてたんだよね。



だから背中からビンビン、なんつーの?



何かしらの感情を感じてたのよ。



背中にアホの気持ちが降ってきてるようだったの。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ