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僕らの歪な経験値

第8章 変わる

和也 side







離れた唇をそのままに至近距離で俺を見つめてくるその瞳に心を読まれたのかとギクリとした。


 
炎を宿したアーモンド型のその瞳に吸いこまれそうになる。

   

どうしてこんなにも体が動かないんだ……










和「うわっ」



すると次の瞬間には、脇から腕を入れられベッドへ持ち上げられた。



ベッドに激しくダイブするとバカがすかさず覆いかぶさってきた。



バカは俺を見下ろしてくる。






ああ。



女の子ってこういう感じなんだな。



なに、冷静になってんだ俺。



この体制、なに……。








和「んんっ………んっ…」



バカは再びキスをしてきた。



何回キスすんだよ。



今度はねっとりとした、大人のキス。



そんなキスもできるのか。



胸が、ズキズキする気がしたけど、気がつかないフリをした。



和「ひっ!」



するとアホが俺の体を弄ってきた。



パーカーの下に手を滑り込ませ、激しく肌の上を這う。






これは…



性的な意味の……








全身に鳥肌がゾワッとたった。








和「やっ!やめっ…!」



雅「ニノちゃん………。ニノちゃん…」



必死な声で俺の耳を舐める。



ゾワゾワした気持ちと鳥肌が治まらない。



和「や……やめろっ!」



雅「おとなしくして」



抵抗する俺に、今まで聞いたことない低い声を響かせる。



別の意味でゾクリとしたが、俺はそれでも抵抗する。







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