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君と見たあの星

第2章 10年前の七夕



『よし、りゅうくん支度出来たから行こっか』


俺は母さんに甚平を着せて貰った。


「ママぁ、ほんとにこれないとダメなのー?」


自分の髪に付いている星の形をしたヘアピンを指差して問い掛ける。


『りゅうくん、凄く似合ってて可愛いわよ?』


「俺可愛いの嫌だ…」


むぅと頬を膨らませ母さんを見詰めた。


『ママ、りゅうくんの為に買ってきたのに…』


母さんはいつもこれだ、泣いてる振りしてるの本当は解ってんだよ…


「…今日だけだぞ」


泣き真似をする母さんに照れながらも今日だけという約束で付けることにした。


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