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君と見たあの星

第2章 10年前の七夕



パッと後ろを振り向くと、今日この保育園にやって来た星奈ちゃんが浴衣姿で立っていた。


『こんばんは…』


少し控え目な感じで話しかけてくる。

慌てて俺も挨拶を交わした。


『わたしね、あなたの名前まだ聞いてなかった…』


あ、そっか…


「オレは流星だよ」


『りゅうせい…?』


「そ、流星」


俺の名前を繰り返す彼女を見た時心がくすぐったかった。

けど、その感覚は何処となく気持ち良くも感じた…―



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