君と見たあの星
第1章 昔の物語
「間に合えーっっ」
そう自分に言い聞かせ乍
夏用制服のYシャツのボタンをとめる
「あっちぃー…」
季節は夏に入ろうとしている頃、だけど少し動いただけでも汗が出るくらい今日は暑いらしい。
制服に着替え終わると
一目散に部屋を飛び出て
階段を駆け降り、玄関に向かった。
『ご飯はいいの…?』
と母親が聞いてくる
俺は
「間に合わないからごめん、それと今日は遅くなるから」
と言い乍玄関の扉を開け家を出た。
俺の通う学校は余程遠くはない、自転車を頑張って漕いでも10分あれば間に合う程だ。