硝子の指輪
第2章 隙間から除く谷間
「ほんとに何もしてないんですか?」
と彼女は言った
俺はさらっと
「何もないよ」
と言うが、ホントはキスもいっぱいしたし胸も触らせてもらったし、脳内でやったし……。
だが、彼女は何度か聞く。
「先輩、ほんとですか?」
「…ああ」
「なんで目をそらすんです?」
んんんん…彼女のキラキラした目が怖いよ。キスだけ言うか…。
「んあー!もういいよ!キスはした!キスだけ!他はしてない!」
「…、先輩嘘とかダメですよ。てか、先輩には居るんですからね?」
やっぱりこの指輪のせいか。本当はちょっと違う意味なんだけどな。
「…まあ、その…ごめんな」
「いえ別にいいんです。好きな人とかいないので」
あー軽く振られてる…悲しい。シラフの橋田ちゃんちょっと怖いんだが。
よく考えれば俺のせいだよな。
だけど、
こんなに怖い事言ってるのに顔は赤らめててどういうことなんだろうか。
小悪魔だな…。