硝子の指輪
第1章 厚い唇
うわあ、頭がぐわんぐわんする。
頭を抱えながら回りを見渡す。
自分の部屋じゃない。ベッドも違う。
ホテルの大きなベッドだ。
「…嘘でしょ」
自分が半裸なのも気になる。彼は…彼はどこだろう。気を悪くして帰ってしまったのだろうか。
「あ、起きた?」
「せ、先輩…!」
彼は湯上りの格好だった。
……な、なんで服着てないの!!
軽くパニックな私。
先輩の厚い肉体が生で見れているこの強制わいせつをどうにかしてくれ。
「まだびっくりしてる?大丈夫、何もしてない」
彼は焦った様な私の顔を見てそう言った。
何もしてないって言ってるけどもう既にそのエロい身体を見せつけられているので何もしていない訳では無いが。