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好きにしていいよ

第5章 年下の男の子








明日の仕事に備えて、

台本に目を通すも、黒谷敦史の顔がチラつくばかりで集中できない。

今回の仕事内容はSMらしいけど、経験もないから滅茶苦茶怖い。

相手役は写真で見る限り、実に可愛いらしい顔していて。


しかも俺より年下だ…




「こんなんで、男抱けんのかよっ」




そう言いつつ、開いた台本を壁に投げつける。

ソファーで横になりながら、もうAV辞めようかなんて考えてた。




だけど…

やりたいことも見つからないし、どんな職業に就いていいかも分からない。




俺は黒谷敦史が好きだ。

自覚したら、どんどん想いが溢れだしきて物凄く切ない。









いつの間に寝てしまったのか、カーテンからは日差しが差し込んでいた。




もう朝か………




仕事行くの面倒くさいな…




そう思って携帯を見たら、一件のメールが届いてた。




『おはよ~

今日は撮影頑張ろうね!

何より、ゆうちゃんが相手役だと言うことで

今からワクワクです!

一足先にスタジオで待ってるってるからね』




全然知らないメールアドレスに、やけにフレンドリーで馴れ馴れしい感じ…




俺の相手役てことは…




もしかして…!?




くそ~っ。

勝手にアドレス教えるなて、マネージャーには言ってあるのに…!!






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