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好きにしていいよ

第1章 初顔合わせ





久しぶりに袖を通す制服。

この年齢だと、あきらかに今ならコスプレだ…

二年前まではこんな制服着て、学校に通ってたんだなあ、と懐かしく思う。




「凄く似合ってる!高校生が本当に飛び出してきたみたい!」




俺のコスプレ姿に、興奮してる人。

役1名…

デビューしてからずっとお世話になってるメイクさん、仲良くして貰って、俺的には凄く感謝してる。




「言い過ぎですって~最近、肌荒れが酷いんですから」

「だったら、このクリームつけてみて」




まるで、女子みたいな会話。

俺は密かに憧れてたてたんだ。

男ではない自分に、

もし生まれ変わったら、女になりたいと願う切実な想い。

高校生の時に好きになった先輩は、とてつもなく俺には優しくて、たくさん甘やかせてくれた。

だから、バカな俺は勘違いをして。




「今頃…どうしてるかなあ…」
ポツリと、呟く。



もしかしたら俺は、まだ先輩のことが好きで引きずってるかもしれない。





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