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好きにしていいよ

第8章 お持ち帰りされちゃいました






俺て………




そんなに分かりやすいの!?




どんな顔して、黒谷敦史のこと見てたんだろ…

こんな時に『ぐうぅぅ…』と鳴るお腹が、腹立たしい。




「腹減ってんのか?」




クスクスと笑う黒谷敦史。

そういえば、だいちゃんがコンビニに行ったきり戻って来ない。

帰ったのかな……?




「何か作ってやるよ」

「でも、冷蔵庫に何も入ってない…」

「しょうがねぇな、なんか買ってきてやるから」

「うん…ありがとう…」




一人暮らしになってからは、自炊なんてほとんどやってないないし。

料理なんてしないし、外食ばかりだから冷蔵庫には好物のトマトだらけだ。




「やっぱ…やめた…」

「えっ?」




ベッドから引き寄せられた身体は、ふわりと宙に浮いて

黒谷敦史によって抱えられる。

細身だけど俺とは違って、程よく筋肉のついた逞しい腕。

ドキドキと心臓の音がうるさくて…




「俺んちに、連れて帰る」

「えっ!?」




どういうわけか黒谷敦史に、お持ち帰りされる俺。

いや、

嬉しいけどさ…




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