君はぼくの全て
第1章 1時間目
休憩後のまーくんは、ミスをしても怒られても楽しそうな顔は崩す事がなくて
ほぼ毎日見ててもそれはずっと変わらなくて
上手いとか下手とかよりも、本当に純粋にバスケが好きなんだと実感した
そしてそんなまーくんを見てるのが、やっぱり嬉しいんだとまた確認出来る
「まーくん…」
思わずうっとりするのもいつもの事
そして
「乙女なにの、怖い」
智が突っ込むのもお約束
部活が終わるのを待って、まーくんと並んで帰る
途中まで智も一緒なのは気に食わないけど、帰り道が同じだから仕方ない
俺だって、そこまで性格悪くないからね
智だって本当は大事な友達だし、まーくんの言う通り、正直気は合ってると思ってる
ただね、全ての優先順位がまーくんなだけなんだよ
智も潤くんも、大事な友達
まーくんにとっても2人共大事な友達
「相葉ちゃん、今度の試合なんだけど」
真ん中を歩く俺を越えて、智がまーくんに話し掛けた