君はぼくの全て
第1章 1時間目
「本当にのはぶれないな」
「当然でしょ」
「少しはダチの活躍を見ろっての」
「やだ」
智とのやりとりにまーくんが苦笑した
「かず、大ちゃんと合うよね」
「有り得ない!」
「だろ?」
何言ってくれちゃうの
俺はまーくんしか見てないし、合いたくもないのに
智も何でそこで納得するのさ!
「やだ、まーくん意地悪だ」
わざと上目遣いで睨み付ける
もちろんちょっとだけ目を潤ませるのも忘れない
「違うよ!かず、意地悪なんかしてないって」
「だって…」
「俺の焼きもちだから」
「なら許す」
「…バカップル」
見つめ合う俺らにジト目を向けた智なんて気にしない
「嫉妬しないの」
「してないわ」
あ、違うんだ
てっきりラブラブの俺らに嫉妬してるんだと思ったのに
「相葉ちゃん、練習始まる」
智がまーくんのジャージを引っ張った
だから気安く触るな
「あ、うん。じゃあかず、行ってくる」
もう一度、くしゃっと髪を撫でるまーくんのおかげで、智への文句があっさり消え去ったのは言うまでもない