君はぼくの全て
第12章 補習 2
「もう!何でお前なんだよ!!」
「えっ!何?何の事?!」
いきなり怒られた智が目を丸くする
「…ひでーとばっちり」
潤くんの声に悲壮感が漂うけどそんなの知らない
「こういう時はさ、普通まーくんが来るでしょ!何で智なの?!」
「え、…え?」
「俺が落ち込んでるのにすぐ気付くのも、慰めるのもまーくんなのにっ」
「え、にの落ち込んでんの?何で?」
「だって…、だって!」
「智、気にすんな。ただの八つ当たりだから」
涙目になって抗議する俺に戸惑う智に、潤くんが近付いて肩を抱く
智はと言えば、もう何が何だかとポカーンと口を開けていて
分かってるもん
智が悪い訳じゃないのは
でもタイミングが悪いんだよ
だから八つ当たりされたって仕方ないんだもん!
「いや、それすげー理不尽」
心の声のはずがしっかり言葉に出していたのか、潤くんが溜め息を吐いた
「だよね?俺悪くないよね?!」
智が潤くんに助けを求めてるけど、何だか俺は納まらなくてぎゃんぎゃん喚いてた