君はぼくの全て
第14章 補習 4
「え?」
目の前には、見た事ないくらい怖い目をしたまーくんがいる
「…今日は、まだしない筈だったのに」
唸るような、掠れた声とどこか怖いのに苦しそうな顔で俺を見つめた
「えと、…まーくん?」
自分で煽っておいてなんだけど、怖い
ここで俺が「待って」って言えばきっとまーくんは止めてくれる気がする
「怖い」って言えばぎゅーって抱き締めてくれると思う
「あの……」
「悪いけど、もう無理」
ありゃ、先回りされた
まーくんも、俺の性格知り尽くしてるしなぁ
俺が言いそうな事くらい分かるよね
でも
だけど
怖いけど、それ以上にこのちょっと強引なまーくんにきゅんきゅんするのもホント
………もう、いいかなぁ
こういうのも、タイミングだってネットにも載ってたし
我慢させすぎちゃうのも嫌だし、俺もずるずる逃げて怖さが増すのも遠慮したい
…ってか、俺も何かその気になってるかも
だってこんなまーくん見たら「ダメ」なんて言えないよ