君はぼくの全て
第14章 補習 4
だけど、…この後どうすればいいんだっけ?
舌を突っ込んだは良いけど、動かし方が分からない
確かまーくんは上顎とかも舐めてくれたけど、…俺の舌はどうにもそこに届かなくて
舌が短いって訳じゃないから多分角度とか、位置とかそんな問題なんだろうとは思う
それならと一生懸命舌をまーくんに絡ませたくても、それすら上手く出来ない…
そうこう頑張ってるうちに、段々息苦しくなってきた
鼻で呼吸はしてたつもりなんだけど、酸素が足りてないっぽい
…ってか、まーくん何で何もしてくれないの?
俺ばっか必死なの、馬鹿みたいじゃんか
「…も、止めた」
頑張るのが虚しい
一方的なちゅーなんか、したくない
さっきまでのまーくんからのちゅーは何だったの?
急激に心が寒くなる
だけど
「……かず」
…なんて感じたのはホントに一瞬で
この、たった2文字に含まれるまーくんの熱にあっという間に飲み込まれた