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君はぼくの全て

第2章 2時間目


「え、そっち家じゃないよ?何、ついに脳みそおかしくなった?」

「失礼だな!用事だよ、よーうーじっ」

じゃあな、とあっという間に走り去る智を見送りながら “なにあれ“ とつい呟いた

「大ちゃんだって用事くらいあるでしょ」

「…そうだけど」

「あのさ、かず」

「なぁに?」

わっ!

まーくんが手を繋いでくれた

ヤバい、ドキドキする

だって外で繋ぐのなんて、まずないから



「大ちゃんなりの気遣い、みたいだよ」

「え?」

「帰ろっか」

まーくんはそれ以上何も答えてくれなくて

でも、チラッと見上げた横顔が照れてる表情だとすぐに分かったからもういい

うん、いいの。いいんだけど

…このまま、繋いでいていいのかな


「まーくん…」

「今日はこのまま」

言わなくても、俺の考えてる事はお見通しみたい

「…うん」

やっぱり嬉しくて、握られた手にキュッと力を込めたら

それ以上に、まーくんはぎゅっと握り返してくれた


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