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君はぼくの全て

第3章 3時間目


「なに、和也小学生みたい」

「むぅっ」

容赦ないかあさんの一言

俺だって、何となく思ってたよ

思ってたけど、人に言われると何かムカつく

確かに普段から制服着てなきゃ “高校生に見えない“ とは言われるけどさ

「俺を作った製造元が悪い」

「可愛く生んであげたんだから感謝しなさい」

「男に可愛いとかないもん」

「何言ってんの。今時はね、むさ苦しいより需要高いのよ」

何の需要だ、何の

「雅紀くんみたいに爽やか男子も捨て難いけどね」

かあさんがカラカラ笑う



「雅紀くんが息子だったら、彼女なんて出来た日には最低ババァになる自信あるわ」

ああ、俺の趣味嗜好はこの人の血に間違いないや

「そうだね」

「あんたも焼きもち妬くんじゃない?」

「どうだろ」

だってまーくんは、俺の

…あれ?

俺の、彼氏?

彼女、ではないけど

恋人、とも何か違うような

でも手は繋ぐし、ちゅーだってする。…ほっぺただけど

まーくんから、まだ聞いてない


“好き“ って言葉



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