君はぼくの全て
第6章 6時間目
「かず」
名前呼んでね、ニコッと照れ笑いしてくれるんだよ
それも何回も!
相変わらず手は繋げないけど、腕の密着度も確かに上がったし
「だーかーらー!俺の存在」
「ああ、ミジンコ?」
「虫以下か」
…うるさいお邪魔虫も変わらない
「相葉ちゃんさぁ、俺を庇う気はないわけ?」
「あ、ごめん。かず、止めよ」
「軽っ」
ぶーぶー言いつつも必ず一緒に帰るんだから智って実はどM?
うんうん、だったらもっと弄り倒してあげようじゃないか
でもね、決して智を邪険にしてる訳じゃないんだよ?
扱いは違うけど(笑)
「あ、そうだ」
智がいきなり思い出したような声を上げた
「なによ、急に」
「明日、部活休みだって」
「ホント?!」
まーくんより先に俺が反応した
てか、まーくん……部長の話聞いてた?
“初めて聞いた“ って顔してるよ?
部活が休みって、スッゴく大事な事だよ?…俺にとって、だけど