
君はぼくの全て
第6章 6時間目
いきなり開いた玄関から顔を覗かせたババァ…、母さんが訝しげな視線を向けた
「い…っいきなり開けんな!」
「はぁ?何で開けたらいけないのよ」
何で、ってそりゃあラブラブな時間を邪魔されたくないからに決まってる
けどさすがにそれは言えない
いくら懐いてる(?)が公認とは言え、言える訳ない
「あ、…明日の学校の確認してたの!忘れたら困るから」
我ながらまともな答えだと思う
なのに
「なんだ、てっきりあんたたちそこでイチャイチャしてんのかと思ってたのに」
こうもサラッと爆弾を落とす辺り、ホント油断出来ない
「雅紀くんなら大歓迎だわ」
こらババァ!冗談のつもりだろうけど、冗談になってないから
なんなら今ここで暴露しちゃうぞ?
“その通りです“ って
「あはは」
まーくんが困ったように笑う
それをどう受け止めるかは母さん次第
「明日、帰りまーくんち行くから」
「雅紀くん、部活でしょ?」
「休みなの!」
「あらおうちデート?」
ぐふっ!
唾が変なとこに入っちゃったじゃんかぁ!!
