君はぼくの全て
第9章 特別授業 3
「まーく、…っ」
ちゅーの合間にまーくんの名前を呼んだ
ただ何となく、呼びたくなった
でもそれだけで、まーくんの瞳が優しく俺を見つめてくれるとか
「好き」って濡れた唇で囁いてくれちゃうとか
だから嬉しくて、へたくそながらも自分から舌を差し出しちゃって
そしたらまたまーくんが優しく微笑んで、深くちゅーしてくれて
ああもう、これを幸せと言わなきゃ何て言うんだろうね
散々ちゅーした唇がゆっくりと離れた
おでこはくっつけたまま、極至近距離で瞳を合わせる
「…かず」
まーくんが何を言いたいか
…さすがに俺もすぐに気付いた
恥ずかしいし怖いし不安だけど、相手はまーくんだもん
俺の返事なんか決まってるでしょ
だから
「まーくん、好きって言って」
何度だって聞きたい
聞いたら、まーくんに任せられる
「好き。…大好き、離したくない」
返事の代わりに、自分からまーくんの唇にちゅーをひとつ
まーくんだから、………いいよ