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月明かりの追憶

第1章 はじまり

河「宏光、おい宏光」

北「うっ、んー」

玉「気がついた?ミツ」

北「あれタマ、郁人?俺、どうしたんで」

二「良かったぁーもう心配したじゃん」

北「ニカ?」

藤「お前なんにも覚えてないの」

北「なに…が?」



それから、目を覚ました北山は。



北「トイレへ行ってよ用を足し出ようと思ったら眠くなり」

藤「ねっ、眠くなったぁーあのなぁ ハァ」



そのときの事を全く覚えてなく。



戸「藤ヶ谷ちょっと」



トッツーが、小声で俺を呼び寄せ。



藤「なに?」

戸「プリンセスは夜、月の光りを浴びたとき左の首筋に月の形をした印しが浮かび上がるんだってさ」

藤「分かった注意してみるよ」

戸「あぁ、必ず俺達の傍にいるはずだから」



左側の首筋…か。



北「横尾さん、さっきからなに人のことジロジロ見てるんだわ」

横「いや…別に、それより怪我はない?」

北「なんだかよく分からないけど心配をかけちまったみたいだな」

河「まったく、お前を見たときはどうしようかと思ったよ」

五「どうせ抱かれるのなら好きな女の腕の中のほうがいいんじゃない、フッ」

北「なんだよ?それ」

塚「居心地悪いしね」

北「やっぱ分からないわ」

千「知らない方がいいってこともある」

宮「ほんとほんと、クスッ」



俺達は、取り合えず安堵の笑みを浮かべ。

が、これはまだ序章でしかなかったことを後で思い知らさせる事となる。

俺とトッツー、郁人たちでさえプリンセスを見つけ魔物を浄化すれば解決すると。

そう、簡単に考えていたんだ。

まさか、そんな安易な考えが北山を命の危険に晒すことになろうとは思いもせず。




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