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月明かりの追憶

第5章 迷走する恋

北「あの話し絶対に藤ヶ谷には言わないでくれる」

横「どうして?クスッ」

北「分かるだろ、んなこと知ったら あいつ」

横「ふっ、別に好き合っている同士なんだからいいじゃん」

北「そういう問題じゃない俺の身がもたないの」

横「へぇー太輔ってそんなに激しいんだ」

北「へっ?違うって、そういう意味じゃなく」



言わなきゃ良かった…



横「参考までに見てみたい気もするけど」

北「はっ?あんた、何を言っているわけ」

横「嘘うそ冗談、ハハッ」

北「横尾さーん、ハァ」

横「ミツって可愛いね」



もう、勘弁してくれ。



二「わったーミツうぅ、収録始まるってよー」

横「ほーい、ほらミツ 仕事だよ」



ポンと俺の肩を軽く叩き、ニコやかに中へと入って行く横尾さん。

負けた、フッ

その日の夜、何故だか藤ヶ谷はまた俺んちにいてよ。



藤「ねぇ、北山」

北「やだっ」

藤「まだ何も言ってないじゃん、クスッ」

北「顔に出てるわ」

藤「あはっ」



あはって藤ヶ谷さん、やっぱり目的はそれか。



藤「しよ、ニコッ」

北「はっ?キングともあろう者が随分と露骨に」

藤「北山の前でつくろう必要はないからね、フッ」

北「まぁ…」

藤「だから、さっ」

北「やだっ、腰が痛くなっちゃうもん」

藤「激しくしなければいいじゃん」



これまた露骨な…



北「やだったらやぁー」

藤「北山、俺のことが好き?」

北「あい」

藤「じゃ決まりね」

北「はあっ?」



意味わかんねぇー



北「だっ、だっ、だから嫌だって言ってるじゃん」



それから、数分後。



藤「身体は正直に反応しているんだからさ、クスッ」

北「藤ヶ谷あぁーっ」

藤「んっ?なに、ニコッ」



ダメだ、勝てない。



北「なっ…頼む‥も…そんな…んんっ」

藤「ほら素直にならないと激しくしちゃうよ」

北「くっ…おま‥え…あっ‥なぁ…意地‥悪しね…で」



それでも、俺の心は満たされていた。



北「ふっ、藤ヶ谷、壊れちまうってぇーっ」



最高のシンメから、沢山の愛を貰って。



藤「愛してる北山」



俺も、愛しているよ誰よりも。

お前が傍にいてくれさえすれば、俺は世界で一番幸せな男でいられるから。

ずっと、ずっとな…




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