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月明かりの追憶

第6章 仲間という絆

頭上に黒い影が見えたかと思ったら、何かがイキなり自分の身体を鷲掴みにし空高く舞い上がって。

(なっ、なに!?放せ)

バサッ、バサッ!

俺を何処へ連れて行こうっていうんだよ。

眼下に見える見慣れた街並みが半端なく遠い、暴れたら落ちて死ぬだなんて考えなくとも分かる。

その状況下で、有無を言わさず拉致られてく自分。

くっそぉー

だから俺は、歯を食いしばり耐えているしかなかった。

(どうして自分を?)

得体の知れない奴に、否応なしに身を任せながら。

バサッ、バサッ!

着いたところは、どこかの森みたいな場所。

(ここ何処?)



「兄貴つれて来たぜ」

「デカした弟、ふーんこいつが球体の持ち主か?」

「あぁ」



球体?俺の身体に吸収されたあれのこと。



横「お前ら何もん?どうして俺を拐ったわけ」



キッと睨みつければ。



兄「おっ、凄みのある あんちゃんだぜ」

弟「俺らは鷲の魔族さ」

横「鷲?」

兄「そっ、あんたが持っている球体に用があってよ取り出せないみたいだから器ごと持って来たってわけ」



はっ?冗談じゃない。





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