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月明かりの追憶

第6章 仲間という絆

・藤ヶ谷side

北「待て藤ヶ谷」

藤「やだよぉーんだ」

北「こいつぅ、ハッ」



と、追いかけて来る北山の足が急にピタッと止まった。



藤「どうした?」

北「横尾さん、あいつは何処へ行ったんで?」

玉「渉なら、さっき出て行ったよ」

北「いつ、ギュッ」



すると、物凄い勢いでタマの胸ぐらを掴み食いついて。



玉「くっ、苦しいってばミツ」

藤「北山、何をやっているんだよ」

ニ千「‥‥っ」

宮「キタミツ、タマを離して」



俺は慌ててその腕を引き離したんだ、すると。



玉「ゴホッ…ゴホゴホッ」

宮「大丈夫?」

玉「うっ、うん」

北「悪い」

玉「いい…けど、渉がどうかした?」

北「くっ」



全員が、視線を向ける中。



北「感じ…ないんだ」

玉「えっ」

北「あいつの気を感じねんだよ、クッ」



とたん、頭を抱え座り込む北山。



ニ「どういうこと?わったーの気を感じないって」

宮「なにそれ?」

千「ちゃんと分かるように説明して」

藤「ちょ待って、みんな」



その言葉を聞き、一斉に積めよる こいつらをなだめ俺は相棒の傍へ近寄りソッと肩へ手を置く。

そして━



藤「落ちついて話してみ、なっ?ニコッ」



優しく話しかけると。



北「悪かった取り乱したりしてよ」

藤「いや」



北山は━



北「たぶん最初のときのが原因だと思う」



そう言い始めた事によれば、あのとき1度 死にかけてから それは突然 感じるようになったという。

自分の周りにいるメンバーの気みたいなものを。



北「だけど初めは気のせいかと思っていたんだ」



そうだな、おまえ記憶を失っていたし。

でも、全てを取り戻したときハッキリと自覚する。



北「俺の周りにはいつも、お前らの気があった温かくて優しい」

宮「キタミツ」

ニ「そういうことか」

千「んっ?何がニカ」

ニ「俺が家でミツのことを考えていたら声が聞こえた気がしたんだ」

玉「なんて?」

ニ「バカ心配すんな二階堂って、あれは」

北「精神が繋がれば俺の声も通じるみたい」

宮「凄いじゃん」

千「超能力か、それ」



いや絆だ、それが強くなった事で北山の秘めたる能力が開花したんだ。




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