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月明かりの追憶

第6章 仲間という絆

・横尾side

それは、とつぜん俺の目の前に現れたんだ。

ピッカァー!



兄「なっ、何なんだ!?この光りは」

弟「くっ、眩しい」



これは…

"横尾さん、待たせたな助けに来たぜ"



横「みっ…ミツ」



その光りが開けた瞬間に。



玉「渉」

二橋「わったー」

五塚「横尾!」

河「大丈夫か」

宮千「横尾さん!」



次々と走り寄って来る姿を見て、涙が出そうになる。



横「おっ…お前‥ら」



が、その中にトッツーとミツ・太輔の姿がない。

と、そのとき。



戸「北山!」



俺には、それがスローモーションのように見えたんだ。



藤「しっかりしろ」



ドサッと、崩れるかのように倒れてくミツの姿が。



兄「ふっ、月のプリンセスかバカめ自分で寿命を縮めやがって」

弟「手間が省けたってもん兄貴、これでガーラさまへの貢ぎ物も確保できた」



やっぱり、またガーラって奴の仕業だったんだな。



藤「北山、なぁ北山」



太輔が何度も名前を呼んでいるが、あいつピクリとも動きやしない、クッ



横「くっ…そっ‥」

兄「これじゃ助けに来たんじゃなく無謀にも飛び込んで来たことになる、フッ」

弟「じゃ遠慮なく頂くとするか」



そして、弟の方がニヤつきながら近づいて行き。



藤「くっ」



それに対し、護るかのようにミツを抱きしめる太輔。

や・め・ろ…



弟「そいつはもうダメだ諦めてこっちへよこせ」

藤「誰が、キッ」



こいつらに、手を出すんじゃねぇ。



弟「なら、あんたには死んで貰うよ」

藤「それでも離すか!」



振りかざされる刃が、陽の光りで輝く。



弟「ふっ、それじゃ覚悟するんだな」



絶対に、許さないぞ!クッ



横「俺の大事なダチに手を出すんじゃねぇーっ」



バシッ!



河「渉!?」



とたん、身体の奥から怒りと共に何かが弾け飛び。

バァーン!



玉「渉うぅー」

二千「わったーっ」



俺は木から解放され、その勢いでミツの元へ。




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