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月明かりの追憶

第7章 今に生きる

・河合side

宮田から連絡があり、俺達は急きょ渉のマンションへ集合した。



五「どういうこと?北山と連絡が取れないって」

横「携帯が通じない」

戸「それってまさか」

塚「魔物が動き出した?」

河「今になって!?だって、ずっとなかったじゃんよ」

橋「でも可能性はある、そうだよね?」

戸「ハッシー」



くっそ、どうして。



戸「横尾、俺 気になっている事があるんだ」

横「トッツーも」

戸「えっ、じゃあ」

宮「俺も言われるまでは気づかなかったんだけど」

五「本当に春日さんが!?」

横「間違いない」

塚「こりゃ驚いた!?」



あの人のことは、ハッキリと覚えている。



「いいんですか?本当に」

「姫が幸せなら」

「ずっと見守ってきた人なのに?」

「私はね姫の為に生き死ねたなら、それで本望なのです」



月の王国から少し離れた場所にある小さな星、そこの第一王子として生まれながら。

闇に呑み込まれた故郷を捨て月へとやって来たプリンス、ルークさま。

彼は、ただひたすらセレネ姫を愛し。



「大丈夫です私が傍にいますから、ニコッ」

「ルーク、ヒクッ」

「泣かないで下さい貴女に涙は似合いません」

「私、エリオが好き!どうしようもないくらい好きなの、ヒック」

「分かっていますとも全てはこのルークにお任せを」

「ルーク、グスン」

「愛しき我が姫セレネさま、ニコッ」



それは、無償の愛。



「ルーク、お前はセレネの許嫁と聞く」

「はい、ですからエリオ殿、姫を泣かすような事あらばこのルーク」

「なんだとでも?」

「その手から奪い去ります」

「なに!」

「お忘れなきよう」



もし、そうならば。




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