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月明かりの追憶

第1章 はじまり

藤「えっ、今なんて言った?」

戸「だからさ」



最近、変な夢を見るんだとトッツーは言う。



戸「ペガサスっていうの?羽根の生えた白い馬が出て来るんだ」



それって…



戸「で、早く目覚めろって俺をせっつくわけ」

藤「はっ?」

戸「なんでも、そのペガサスの分身の生まれ変わりで」

藤「誰が?」

戸「俺、クスッ」



なわけないじゃん、ハハッ



戸「地球のプリンスを補佐していたっていうんだから笑えるよ」

藤「‥‥‥」

戸「昔、どのくらい前になるんだろう月の王国がまだ栄えていた時代」



それから、トッツーは夢の中でペガサスに聞いたという伝説の話をし始める。

月のプリンセス、その名をセレネという。

地球と月、全く異なる世界に住む2人が出会い惹かれ合ったのは必然的だったのか。

それとも、偶然のなせる技か。

悪というものがまだ存在していなかった頃、突如として平和を打ち破った闇の魔物たちによる襲撃。

目的はプリンセスの精気、つまりエナジーを吸い取ること。



戸「月のプリンセスのエナジーを吸い取れば朽ち果てる事のない永遠の命を手に入れられる、そう言われていたらしい」

藤「まるでアニメの世界だな」



地球のプリンス、エリオは愛する人を護ろうと魔物に戦いを挑んでく。



藤「で、どうなったの?」

戸「彼には補佐役のペガサスの他に戦士が4人いたらしい」

藤「4人?」

戸「パワーストーンの加護を持つ」



けれど、次々と撃ち倒されて行き。



戸「プリンスが彼女の元へ辿り着いた時にはもう」



間に合わなかったんだ!?




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