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月明かりの追憶

第2章 奪われてくエナジー

・藤ヶ谷side

俺の背中にいる北山の温もり。



北「あの…さ」

藤「なに?」

北「やっぱ、はずいや」

藤「たまには甘えるのもいいんじゃない?フッ」

北「でも…よ」

藤「お前はいつも突っ張り過ぎなんだよ」

北「悪かったな、フッ」

藤「それでいて本当は真面目でプライドが高く弱みを見せられないからイキがってばかりでプレッシャーに弱い、なのに独りで頑張ろうとする」

北「うっせぇわ」



ギュッ、とたん北山は掴まっている手の力を強くし。



藤「どうした?」

北「分かっているんだよ、バーカ」

藤「何が?フッ」

北「年下のくせに兄貴ぶるんじゃね、クッ」

藤「はいはい、クスッ」



泣いているの?おまえ。



北「さっ…きは‥ごめん」

藤「んっ?」

北「俺よ何があったはか分からないけど1つだけ」

藤「なに?」

北「おまえの名前をずっと呼んでた気がするんだわ」



北山―



北「…会い‥たく…て‥かな…たぶ‥ん」

藤「北っ」

横「寝てしまったみたいだよ太輔、フッ」

藤「そっ」

玉「いつものミツの幸せそうな寝顔だね」

ニ「可愛いんだよなぁ」

千「寝ているときは」

宮「起きると大変だけどさ」

横「仕方がないよミツは昔も今も」

二千「我がままで無邪気な俺さま兄貴だからさ、クスッ」

藤「ふっ」



それでも俺は北山のことが大好きだ、ここにいるみんなも。



河「太輔」

藤「なに?」

河「おまえ本当にいいの?宏光に記憶がなくてもよ」

藤「あぁ、フッ」

河「なら、いっけど」

藤「俺は男とか女とかじゃなく北山が大事なんだ」



愛しいとさえ思うほど…




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