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月明かりの追憶

第3章 魔の刻 再び

・藤ヶ谷side

ここは、どこ?

薄暗い部屋?いや違うなコンクリートの壁がある、窓はなく。

どうやら俺は、椅子か何かに縛りつけられているみたいだ。

ギィーバタン!はっ、誰か来た岬…裕弥?



岬「やぁ、目が覚めたみたいだね」

藤「お前どういうつもり」

岬「どうって?」

藤「こんな場所に俺を閉じ込め」

岬「ちょっと手伝って貰おうと思ってさ」

藤「何を?」

岬「北山 宏光を誘き出す」

藤「はっ?」



なんで、お前が。



岬「餌としてな、フッ」

藤「冗談じゃない目的は、あいつに何をするつもり」

岬「聞くの?それを、ニヤッ」



こいつ、まさか。



岬「言ったろ俺はゲイだって、フッ」

藤「何故あいつを狙う」

岬「月のプリンセスだからに決まってるじゃん、ふふふっ、あははっ」

藤「なっ」



魔に取り憑かれている!?



岬「前世から繋がっている2人が今の世で出会い」



でも、どうして?



岬「コンビを組んでアイドルをしているだなんてさ」



北山とは、あまり絡みがなかったはずじゃ。



岬「ふっ、笑わせるんじゃないよ」

藤「おまえ」

岬「入所して来たときからずっと俺は、あいつのことが好きだったんだ」

藤「‥‥っ」

岬「なのに、なのになぁ」



そこを突かれたか。



岬「やる気のなかった奴がズルズル ズルズル、Jr.でいやがってよ、クッ」

藤「それが、お前がやめた理由?」

岬「不仲説だぁ、聞いた時は腸が煮えくり返ったぜ」



岬…



岬「プリンスだかなんだか知らないが、そんな噂撒き散らされるような奴に」

藤「‥‥‥」

岬「降参してやめてしまった自分が情けなく」



そういうことか、岬はずっと北山を想い続け見て来たんだ。

その活躍する姿を―




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