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月明かりの追憶

第3章 魔の刻 再び

藤「で、どうするつもり?」

岬「クールぶってるんじゃないよ本当はヘタレなくせに」

藤「そうだな昔の俺はそうだった、フッ」



だが今は―



岬「俺の目的は、お前の前で北山 宏光を陵辱してやることだ」

藤「なに!」

岬「いいだろ別に、お前には横尾がいるんだし」

藤「はっ?言っていること意味不明だ」

岬「力を貸してくれている人がいてね」



誰だ?こんな犯罪的な計画に手を貸すやつは。



藤「お前ひとつ忘れてない俺達はもう Jr.じゃない、こんなことをしてタダじゃ済まされないぞ」

岬「なに?脅すの俺を」

藤「違う犯罪者になってもいいのかって言っているんだ」

岬「ふっ、ご忠告 どうもありがとう」



なんだ?その余裕の笑みは。



岬「でも大丈夫なんだよな、これが」

藤「はっ?」

岬「北山は絶対に抵抗しない、いや拒まないから」

藤「なわけないだろ」

岬「それどころか ニヤッ」

藤「‥‥っ」



そんなバカな俺が見る限り、あいつにその気はない。

まして、そんなに親しくもなかった奴に身体を預けるわけ。



岬「まっ、楽しみにしていな」



そう言うと、出て行く岬。



藤「わた、あいつを護ってやってくれ頼む クッ」



俺は、自分の軽はずみな行動を悔やんだ。

来るな、あの眼は普通じゃない異常さ。

ああやって長年お前に執着し続けて来たんだろう、俺への敵意を胸に秘め。

そして、それが魔に取り憑かれる原因となった。

頼む来ないでくれ、クッ

心の叫びが届けとばかりに俺は願う、しかしあの時のように応えが返ってくる事はなかった。

静かに時は過ぎて行き―




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